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U.S.
FCCライセンス
2022-12-26 作成
2023-02-05 5訂
相互運用協定等
要点まとめ
|
1.U.S.
FCCライセンスは、相互承認を根拠として、日本国内でアマチュア無線技士免許として通用する。
2.アメリカは、相互承認、CEPT(欧州)、IARP(中南米アメリカ大陸)の3つの協定を
締結しているが、国籍(市民権)要件があるため、日本在住の場合は、国籍要件のない相互承認の
みが有効である。
|
- 日本のアマチュア無線技士免許と比べると、かなり多くの国と相互承認(レ
シプロ)を締結しています。
注:相互承認(総務省正式用語)は、他に、相互運用協定(JARL)、レシプロ(アメリカの
Reciprocal Operating
Agreementsの略称)と呼ばれていますが、同一意義です。
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アメリカ
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日本
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相互承認
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79か国
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11か国
|
CEPT(欧州地域)
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◎ステーションライセンス承認
(Extra)
△Noviceオペレータライセンス承認(General)
|
〇オペレータライセンス承認(1ア
マ)
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IARP(中南米地域)
|
〇
|
×
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- 日本国内でのFCCライセンスの効力
- 根拠規定
- Amateur
Extra=1アマ、General(Advanced)=2アマ、(Novice=制限つき3アマ)、Technician=4アマの無線従事者免許と
して、アマチュア無線局を開設することができます。
- 日本は自国資格優先とはしていませ
んので、日本の従事者免許とFCCライセンス(又は他の国の相当する資格)どちらで局を開設(運
用)するかを選択することができ ます。極端な例、日本では従事者免許なしや第四級
アマチュア無線技士であっても、Amateur
Extraを持っていると、10/14/18MHzに出られ、更に1kw局も開設できます。
- FCCライセンスを日本のアマチュア無線技士免許への書換することは
できません。FCCライセンスをそのまま従事者免許とみなします。
- FCCライセンスの場合、日本の従事者免許とは異なり有効期限があり
ますのでFCCライセンスの期限を超える局免は交付されません。何らかの理由により期限の途中でFCC
ライセンスを失効又ははく奪された場合、操作資格である従事者免許を取り消されたことに該当するため、
その時点で無線局は運用休止となり、再免許までに従事者資格を再取得することが出来ない場合は、再免許
が拒否される恐れがあります。
※電波法関係審査基準に「既に免許を与えられている者が、従事者免許の取消処分に付せられた場合は、再
び無線従事者免許を取得するまでの間は運用を休止しなければならないこととなる。また、この場合、再免
許の時期に、アマチュア局の免許の可否について考慮する。」とあります。
- FCCライセンスで日本のアマチュア局を開設する場合の実務はこちらで
まとめています。
- 相互承認(相互運用協定、レシプロ)
- 二国間同士で締結される、昔からある相互にアマチュア無線技士資格を
承認し合う制度です。
国家同士で締結される必要があります。
- 日本とアメリカは、1985年に相互承認を締結しています。
- これらの国では、少なくともオペ
レータライセンスとしては通用しますが、訪
問先の国の規制に従い(ほとんどの国で事前の許可が必要)運用し、
ライセンスのオフィシャルコピーを携帯することが条件とされてい
ます。CEPTやIARPとは異なり、アメリカ側からは国籍や市民権の要件はありません。
- 例として、正式なステーションライ
センスを発行する(韓国)、短期滞在なら許可不要で規則の範囲内で自由にやってくださ
い(アメリカ、フランス、ニュージーランド等)、簡単な事前手続で、運用を認めますと
いうレターが返ってくる(カナダ)など、さまざまです。日本は、短期であっても正式な
無線局免許状を取得しなければならない韓国と同じタイプです。
- アメリカは自
国資格優先となりますので、FCC
ライセンスを日本の局が取得
すると、アメリカでは日本の免許による相互承認での運用はできなくなります。FCCライセンスのオ
ペレータクラスとコールサインで運用してく
ださい。
- 日本の資格で外国の場合(日本の無線従事者資格が通用する国)
- ア
メリカ、 カナダ、 ドイツ、 フランス、 オーストラリア、韓国、 フィンランド、
アイルランド、 ペルー、 ニュージーランド、
インドネシア 合計11か国です。韓国は、FCCライセンスが通用しません。
- アメリカのFCCライセンスで外国の場合(FCCライセンスが通用す
る国)
- アンティグア・バーブーダ、アルゼンチン、オースト
ラリア、オーストリア、バハマ、バルバドス、
ベルギー、ベリーズ、ボリビア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ボツワナ、ブラジル、カナ
ダ、チリ、
コロンビア、コスタリカ、クロアチア、キプロス、デンマーク(グリーンランドを含
む)、ドミニカ共和国、
ドミニカ、エクアドル、エルサルバドル、ミクロネシア連邦、フィジー
、フィンランド、フランス、ドイツ、
ギリシャ、グレナダ、グレナダ、グアテマラ、ガイアナ、ハイチ、ホンジュラス、アイス
ランド、インド、
インドネシア、アイルランド、イスラエル、イタリア、ジャマイカ、日本、ヨルダン、ケ
ニア、キリバス、
クウェート、リベリア、ルクセンブルグ、 北マケドニア、マーシャル諸島、メキシコ、モナコ、
オランダ、
オランダ領アンティル、ニュージーランド、ニカラグア、ノルウェー、パナマ、パプア
ニューギニア、
パラグアイ、ペルー、フィリピン、ポルトガル、セントルシア、セントビンセントおよび
グレナディーン諸島、
セーシェル、シエラ レオーネ、ソロモン島、南アフリカ、スペイン、スリ
ナム、スウェーデン、スイス、
タイ、トリニダード・トバゴ、トルコ、ツバル、イギリス、ウルグアイ、ベネズエラ 合
計79カ国です。
- これだけで、アメリカのFCCライセンスが海外でとても強いことが分
かります。
- CEPT(欧州)
- 主に欧州の地域で発効している、相互承認です。
CEPTに加盟することにより、個別に相互承認を締結する必要がなくなりますが、加盟するにはCEPT
全加盟国のアマチュア資格を1つ以上承認する必要があります。
CEPTは主に上級クラスの資格を相互承認していることが多く、中下級クラスの資格では、制限を受け又
は対象外となることがあります。次項のIARPとも似たような制度です。
- CEPTの種類
- T/R
61-01ステーションライセンスの相互承認(短期承認)
- ステーションライセンスを既に承認していますので、CEPT
加盟国の規則に従えば、許可不要で運用ができる、かなり強い承認です。アメリカはこちらに加入
しています。ただし、原則として短期の運用で、「地域プリフィックス/自国のコール」というい
わゆるビジターコールとなります。許可が不要という点は簡便ではありますが、許可がないという
ことはその国や地域のコールも与えられないということになります。
- T/R 61-02オペレータライセンスの相互承認(長期承認)
- オペレータライセンスのみ承認しています。日本はこち
らに加入しています。訪問国のオペレータライセンスを取
得済みと同等で、別途、訪問国ステーションライセンスを取得する必要があります。無断で
の運用はできません。期間は、訪問国のステーションライセンスによりますが、比較的長期でその国や地域のコールが与えられることがほとんどです。
- 日本の資格でCEPTの場合
- 第一級アマチュア無線技士 61-02オペレータ相互承認を締結
しています。
- 第二〜四級アマチュア無線技士 CEPTでの相互承認はありませ
ん。
- アメリカの資格でCEPTの場合
- FCCライセンス
をCEPT資格として使用する場合は、FCC規則により「米国籍又は米国市民権」を有すること
が必要とされてい
ますので、日本在住の日本人はCEPTを根拠としてFCCライセンスを使用することはできませ
ん。ただし、相手国の主管庁によっては国籍要件を考慮しない場合もあるようです
が、この場合は、相手国の厚意により運用を許されたものと解釈します。
- ただし、上述の相互承認も締結している国の場合は、相互承認を根
拠にしてFCCライセンスを使用することはできます(同じライセンスクラスでも、根拠規則
の違いにより許可される範囲が異なることがあります)。
- Amateur Extra 61-01ステーション相互承認を締結しています。
アルバニア、オーストリア、ベラルーシ、ベルギー、
ボスニア・ヘルツェゴビナ、ブルガリア、クロアチア、 キプロス、チェコ共和国、デンマーク、エストニア、
フィンランド 7
、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイスランド、アイルランド、イタリア、ラトビア、リヒテンシュタイン、 リトアニア、ルクセンブルグ、マケドニア、モルド
バ、モナコ、モンテネグロ、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、ルーマニ
ア、ロシア 連邦、セルビア、スロバキア共和国、スロベニア、ス
ペイン、スウェーデン、スイス、トルコ、ウクライナ、英国で通用します。
- General CEPTのNoviceクラスとして制限を受け
ますが、締結しています。
オーストリア、ベラルーシ、ベルギー、ボスニア・ヘ
ルツェゴビナ、クロアチア、チェコ共和国、 デンマーク、フィンランド7、ドイツ、ハンガリー、
アイスランド、ラトビア、リヒテンシュタイン、リトアニア、ルクセンブルグ、モルド
バ、オランダ、ポーランド、ポルトガル9、 ルーマニア、ロシア連邦、スロバキア共和国、スロベ
ニア、スイスで通用します。
- Technician CEPTでの相互承認はあり
ません。
- IARP(International Amateur Radio
Permit)
- 米国市民権を持ってい
ることが許可条件となっていますので、日本在住の日本人は許可を得られません。
- 特定
の中南米の国で通用します。日本は締結していません。
- アル
ゼンチン、ボリビア、ブラジル、カナダ
、チリ、エルサルバドル、グアテマラ、ハイチ、メキシコ、パナマ、 パラ
グアイ、ペルー、トリニダード・トバゴ、ウルグアイ、ベネズエラで通用します。
- ARRL
が許可証の発行権限を持っています。
- 365
日の有効期限があります。ステーションライセンスとして承認されていて、加盟国の規則に従
う限り、事前許可は不要です。
- 好意による運用
- これは日本の免許でもFCCライセンスでも同じですが、ITU規則の
範囲内で、電波は発信地を管轄する国に管理権が与えられています。特に相互承認等を締結していなく
ても、「その国が従事者免許や無線局免許を厚意や特例」によって受け入れて、アマチュア局の運用が許されることがあ
ります。
- このパターンは必ず許可が出るという保証もありませんが、あくまで厚意として受け入れてもらってい
るだけなので、発行した国の意向(国籍要件等)も関係しませ
んので、許可が出ればその国では正規のライセンスになります。
- 注意点としては、一般的にCEPT対象国のステーションライセンスが
あると、ステーションライセンスを承認しているCEPT加盟国内では事前の手続きを得ることなく運用が
できますが、発行国の国籍がない者が厚意や相互承認によりCEPT加盟国のライセンスを取得した場
合
に、それがそのまま更にCEPT加盟の第三国で有効であるかはかなりグレーです(レシプロと明記されて、他国の免許の基礎にはできないという付記をされる
国もあるそうです)のでよく確認が必要で す。
- 例1:パラオ: 4アマであってもパラオ国内では最高の
Generalクラスとコールサインを発給してもらうことができます。
- 例2:中国: 中国国内のアマチュア無線クラブ局の無線設備を使用し
て通信することを許される許可書を発給してもらうことができます。(クラブ局への許可は自分で交渉す
る)
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