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D-STAR DD(デジタルデータ)関係
2020-05-09 作 成
2021-01-03 第2回改訂
DDモード運用は、2020年11月末をもって終了いたしました。
転居による屋根面積の減少、春日井DDへの距離が更に遠くなり、かつレピータ方向にも高層障害物があり、通信困難となったためです。
このページはアーカイブとしてそのまま公開を続けますが、更新はされません。
D-STAR(DDモード)は、アマチュア無線専用ネットワークです。インターネットの技術をほぼそのまま取り入れているので、DDモード対応リグと一般的なPCがあれば、専用ネットワークにアクセスすることができますし、ネットワークではインターネットで使用されているプロトコルのほとんどがそのまま通りますので、DDモード専用自宅サーバーでWEBページなどの公開もできます。
128kbpsと低速ですが、レピータを使用すれば、普通のインターネットへのアクセスもできますが、インターネット側からD-STARへのアクセスはできません。なお、レピータを使用せず、一対一でファイル交換などをすることもできます。
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当局の概要
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愛知県/春日井レピータ(直線距離約13km)に接続し、ゲートウェイはJP2YGE(10.0.0.7)電波学園DD
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春日井DD 1290.625MHz JP2YGK
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リグ:IC-9700 アンテナ:OHM-1200BV12
(14.1dBi) 8.5mH 5〜10W
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IP:10.1.87.10 (dd10.jq2mpj.d-star.info)
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WEBは http://10.1.87.10:82/ でアクセス可能 (ただし、常時接続ではありません)
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業務用高機能ルータのNAPT技術を使用して、自宅LANに接続しているので、自宅LAN内の全PCからシームレスにD-STARネットワークにアクセス可能
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通信状況
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通常時パケットロスは1〜4%
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荒天や降雨前後(当局、レピータ、アシスト局)は不安定になり、通信ができないことがある(絶対できない訳ではないので、無線区間のいずれかで不安定になると影響をうけます)
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当局側のMTUは1370 = 8(ICMP
Header)+20(IP Header)+1342(pingサイズ)に設定
1370は当方側からD-starネットワーク側チェックした時の最大値。最大値のため、通信が安定せず再送が頻発する場合、1回の再送あたりのデータ量が増えるため、逆に通信速度が低下することがある。この場合、気持ち程度ではあるが、1270程度に下げると1370より安定する場合がある。
下げすぎると、パケットに多量の分割が発生し、連続通信が不安定になるため、サイズの大きいデータの受信が途中で止まりやすくなります。
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D-STARネットワーク側からは、ポート82(WEB)のみアクセスできるよう、セキュリティ制限あり
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お役立ちリンク
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設定所感
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ネットワーク部の所感
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基本的には一般的な広域WANの一種と考えてよいので、ネットワーク的には当局のように自宅LANにNAPT対応ルータを介せばスタンドアロンでなくとも接続は可能。極端な話、D-STARネットワークに自宅無線LANで接続したスマホから接続することも可能。ただし、ネットワーク上に自分以外(家族など)の機器も接続されている場合は、アマチュア無線という特性上、無資格者がD-STARネットワークに誤接続しないよう、IP制限などのアクセス制限は必要。
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IPアドレスがクラスAプライベートアドレスを使用しているので、自宅LANに接続する場合でクラスAを使用している場合は、クラスBやCへのリナンバリングが必要。ただし、普通はクラスC192.168.x.xの機器が多いので問題になる可能性は少ない。
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スタンドアロンの場合、物理的にはリグとPCの有線LANジャックを直接LANケーブルでつなぐだけ。ストレートケーブルで良い。ただ、IPアドレス関連の設定変更が必要なので、有線LANジャックを自宅等で日常使用している場合は、設定をいちいち変更しなければならないので面倒。
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D-STARネットワーク側にDHCPがないので、前述のとおりIPv4関連の設定は手動設定が必要。
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有線LANジャックのないPCでの接続は、USB-LANアダプタ等が必要。当局のようにがんばれば無線リンクも可能だが、高度な知識が必要なので大変苦労したい方以外はお勧めしない。
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D-STARの技術仕様書をチラ見したが、どうやらD-STARネットワーク内ではIPアドレスではなくコールサインと機器記号(JQ2MPJ
D)で通信先を特定してパケットを伝送しているようなので、D-STARへの機器登録と貸与IPアドレスは必ず一致させておく必要がある。IPアドレスでのアクセスが要求されると、管理サーバーにコールサインと機器記号を照会して、D-STARネットワーク内ではコールサインと機器記号でパケットが伝送され、カプセル化されているパケット内にIPアドレスが使用されている形のようだが、クライアントからの見た目は、管理サーバーに正しく登録されていれば、IPアドレスアクセスも普通にできるので、この辺は深く考えずブラックボックスで良いと思う。つまり、コールサイン、機器記号、IPアドレスが管理サーバーと無線機とPCで全て一致していないと、正常に通信ができない。
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無線部の所感
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レピータにかなり近い場所やロケーションに恵まれている場合を除いて、GPなどの無指向性アンテナでのDDアクセスは困難。お国の事情でレピータは固定であっても出力が1W減力指定されているので、基本的には高利得な八木アンテナかそれなりの見通しが必要。
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Sメータで9付近まで振らないと、受信がデコードできない。常置ならこちらは10W出せるので、大体送信は届くが、デコードできるまでの強度でしっかり受信が出来るかがカギになる。私も、初期のころ、GPでSメータは5とか振ってるので大丈夫なはずと思い込んで、ゲートウェイに何度もpingを打ちながら設定していたら、サイバー攻撃と間違えられて管理者からやんわり警告されました。
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煮詰まったときは、マイクロ波なのでマルチパスフェージングなども少し頭の中に入れておくと良い。指向性アンテナはアマチュアレベルで手軽にできるマルチパスフェージングの対策の一つである。
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また、直進性もそこそこ強い、八木などの高利得指向性アンテナを使用すると、少々のズレで強度がかなり変化するため、地図等でレピータの方位をよく確認し、だいたい合わせてからSメータとpingのパケットロス率とにらめっこしながら微調整。これが結構シビアで屋根を何度も昇り降りして大変だった。
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そこそこ良好に通信するには、パケットロスは5%以下が理想なので、アンテナ利得、角度、高さを試行錯誤して工夫する。
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マイクロ波の特性上、雨天は苦手なので、設定や調整は必ず晴天の日に行う。レピータやアシスト局間の雨天も拾うので、出来る限り晴れのエリアが多い日がよい。当局でも未だ雨天は不安定なことが多いので、天候の悪い日にやるとハマりやすい。
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晴天でも極端に悪い日がある。多分、DVモードが混んでるときとか、なんか原因はあると思うが当局側の問題ではなさそうなので放置。
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よっぽろロケーションがよくない限り、モービル運用しながらインターネットやストリーミングなんて夢の話。基本は常置で固定して使用しましょう。D-STARが登場した当時に比べ、今は安価で大容量な携帯電話通信網があります。
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法的な所感
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前述のとおり、お国の方針で1200MHzのアマチュア業務は2次業務となっています。伴い、レピータの出力は常置(固定)でも最大1Wに規制がかかり、現在は放送事業用の機器と周波数が共用になっており、時折、放送局側からの要請によりアマチュア局レピータ側が運用調整(停波)します。
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レピータ局以外のその他アマチュア局は、今のところ、従来通り(固定・常置10W、移動1W)のままですが、1Wとなりレピータからの信号がよく届くエリアが以前より狭くなり、レピータ方式によるDDモードの運用はかなり限られた環境の方しかできないのが現状です。
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今のところ、停波要請や1W規制はレピータ局のみとなっていますが、レピータ局でなくとも2次業務である以上、1次業務を妨害しないよう、レピータの停波に合わせて減力や停波の必要が生じますし、レピータ局の停止によりこちら側も事実上の強制停波となりますので、好きな時に使えなくなってきています。
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レピータが使えないとD-STARの魅力の一つである広域性が失われますし、放送局側もイベントなどで臨時機器を使用するときに停波を要請するようなので、必然的に土日停波が多いです。
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今後も利用者が減少すれば、1200MHzという現代ではおいしいバンドは召し上げになる可能性もありますので、DVでもよいので1200MHzを盛り上げていけたらと思います。
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ならやまのQSLカード
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