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韓国運用覚え書き

2012-03-17 作    成
2012-03-24 第1回改訂

 

韓国での運用申請〜入国までの注意など自分なりにまとめたものです。

  ・許可証の記載内容を確認
   当たり前ですが、人間の作るものです。内容は確認しましょう。ほとんどハングル文字ですが、翻訳屋さんに依頼したり、
   自分の名前や機種、有効期限は英字で書かれていますから、そのくらいはチェックできると思います。
   便利な時代ですので、インターネットで探せばオンラインで安い翻訳屋さんもあります。(私の場合は約1500円で翻訳してもらいました)
   運用中に警察から職質されて、許可証の名前とパスポートの名前が違う…とか想像してみてください。大変なことになると思いますよね。

  ・アマチュア無線を所管する官庁=「電波管理所」
   日本の総合通信局と同じく、各地方に数か所あり、申請書の送信所として記載した住所を管轄する電波管理所から許可証が
   発行されます。

  ・コールサイン
   
申請時にHL#/ホームコールサインか韓国のコールサインかどちらか選んだ方になります。
   HL(エリア番号)のプレフィックス
(例:HL5/JQ2MPJ)
    エリア番号は、上に同じく申請書の送信所を基準に考えますので、絶対に1がいいとかの場合は、申請書に記載する送信所を
    1エリアにすればいいかと思います。希望すれば韓国のコールサインを頂くこともできるみたいです(未確認)
    / (斜線)の読み方ですが、「ストローク」または「スラッシュ」と発声して下さい。
    (例:えいち える ふぁいぶ すとろーく(すらっしゅ) じぇー きゅー つー えむ ぴー じぇー)
    日本において用いられる、JQ2MPJ/1は、1エリアを移動中の意味で「ぽーたぶる わん」と読みますが、海外運用の場合には、
    ポータブルとは読まないようにして下さい。(そもそもこの/1は法令で求められているものではないです)
    HL5を省略することも認められませんし、JQ2MPJを省略することもダメです。韓国内から発信するときはHL5/JQ2MPJが
    コールサインです。
   韓国のコールサイン
    許可証に指定されているコールサインを用いて運用して下さい。(当たり前ですが、韓国外から送信するときはその送信する
    国の許可や免許が必要です。韓国外では使用してはいけません)

  ・許可証の有効期限=5年
   韓国の許可証は12月31日を満了日とするようなので、新規許可の際は5年を超えない範囲となりますので、4年〜5年となります。
   普通の人はたまにのことだと思いますから、期限切れには注意。

  ・無線機は許可証に記載されているもの(申請済み)だけを持ち込む
   許可証には無線機の型番や製造番号まで明記してあります。入国審査がありますから、変なものを持ち込もうと思わない方が賢明です。
   (実際は韓国のアマチュア局にも同様の制限が課されているようですが、形式的な申請となっており、申請していない送信機を
    自由に使っているとのことですが、法令上は免許されていない送信機を使用することは未だ禁止です。外国でトラブルに巻き込まれ、
    せっかくの旅行を丸一日つぶされたりするのは、想像以上にやっかいなものですから、気を付けましょう)

  ・電波形式・周波数帯に注意
   申請書に電波形式を記載する欄がないので不思議でしたが、特に何もリクエストしないと、その無線機が単体で送信可能な電波形式
   しか許可されません。パケット装置やブースターなどをつけたい場合は、その旨をHL1FBさんに予め相談して、申請しておきましょう。
   (許可されるかは不明ですが、日本の免許状はパケットOKなんですが、韓国ではF3E(音声)しか許可されませんでした。
    ということは、日本の免許状を基準には許可していないということです。)

  ・電波形式の読み方
   例えば、「16K0F3EJN」というように許可されますが、これは、「16K0」「F3E」「JN」と分解して考えます。
   16K0=占有周波数帯幅 (例:0.5kHz→500H、2.5kHz→2K50、16kHz→16K0、150kHz→150K、(0M15とは表記しない)5.0MHz→5M00)
    最初の桁には0が来ないようにするルールです。
   F3E=電波形式 日本でも用いられている新電波形式です。ここに要注意。
   JN=(調査中)国際規格に則っていない記号だと思われます。
   私のVX-7の場合、本来は、AM送信の6K00A3EとCWの16K0F2Dも必要なんですが…という感じでズレがあるので気を付けましょう。

  ・入国時の持ち物(無線に限るもの)
   無線局許可証(韓国発行のもの)、無線機(許可証記載済のもの)、無線従事者免許証、無線局免許状、免許証と免許状の英文証明
   公式見解ではありませんが、これだけ持っていれば安心だと思います。

  ・入国審査
   昔は入国審査時に無線機の落成検査がありましたが、今はありません。
   ただ、普通の人はあまり持ち込まない無線機を他国に持ち込む訳ですから、ちょっと質問されたりとかは覚悟すべきです。

  ・運用場所=移動も自由
   許可証には、送信所として申請書に記載した場所が指定されていますが、アマチュア局の場合は国内であれば移動は自由との
   ことです。(HL1FBさんに確認済み)送信所=韓国内での常置場所・連絡所という考え方で良いでしょう。
   ただし、韓国は、北朝鮮と(一応)戦時体制中です。軍施設の周辺など一般人の立入が制限されている場所周辺での運用は、
   自粛するのが望ましいでしょう。(そういった場所周辺では、写真撮影もNGなので注意)

  ・運用時間
   許可証に書いてあります。普通の人は0:00〜24:00と許可されると思いますので、「常時」ということです。
   ひょっとしたら地域によっては、制限があるかも知れないので、従って下さい。

  ・バンドプラン
   日本と区分けが異なることもあると思いますから、よく理解しておいてください。要注意なのは、日本で許可されていても韓国では
   許可されていない周波数又はその逆があるので、特にオーバーバンドには注意して下さい。
   オーバーバンドは、特に他の無線局の業務を妨害しますから、厳しく取り締まられます。
   たとえば、日本の1.9Mは1810kHz〜1825kHz 1907.5kHz〜1912.5kHzですが、韓国においては1800kHz〜1825kHzのみです。
   http://www.sunpr.co.kr/HAM-band.htm (KARL釜山支部)
   基本的には日本の免許をもとに許可を頂いていますので、日本の免許を超えることもできませんし、韓国の法令を超えることも
   できませんから、両方で許可されている周波数での運用をお願いします。

 

 

JARLより、説明書が公表されていますので、よく読んで下さい。

韓国での運用申請手続きについての説明書(pdf)

 

 

 

de JQ2MPJ 湯浅 徹

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