ライセンス取得実録
2012-04-24 作 成
第1回改訂
パラオのアマチュア無線ライセンスは、日本人でも取得可能であることを示す情報はいくつもありますが、具体的な申請方法を明記したサイトは発見できませんでした。また、パラオ
では、免許申請などのルーチンや制度が完全に確立している訳ではないようですので、制度がコロコロ変わる可能性もあります。 このページの情報はあくまで申請日(2012年3月)時点での情報となります。
今後パラオでの許可を得ようとする方や、1年後の更新時のための覚え書きとして、自分なりにまとめてみました。
念のため申し上げておきますが、この情報は無保証ですので、最終的にはご自身できちんと裏付けを取って下さい。
0.基本的な事項
・パラオのアマチュア無線を所管する官庁は、「MINISTRY OF Public Infrastructure, industries &
commerce」です。
部署は「BUREAU OF COMMERCIAL DEVELOPMENT」、係は「DIVISION OF
COMMUNICATION」です。
WEBサイトがあります→http://www.palaugov.net/ ※申請についての情報はありません。
支所などはないようですから、本庁に直接申請という形になります。このページでは今後、公式略称である「MPIIC」で呼びます。
・申請は本人がMPIICに直接申請します。日本から申請書類一式を国際郵便で送ってもOKです。国際郵便で送った場合は、
ライセンスも国際郵便で申請書に記載した日本の住所に送ってくれます。アメリカのライセンスと違い、パラオ国内の住所や
連絡先は不要です。有償でライセンス取得代行をしている業者もありますから、面倒であればお願いするという手もあります。
・コールサインは、パラオに割り当てされているパラオのものが割り当てされます。一般的な個人局にはT88**というコールが
割り当てられます。**の部分は自分からリクエストすることもできますが、コールサイン割り当て料が$50になります。
リクエストしない場合は、MPIICが割り当てます。この場合は$10です。
(グループコールサインT80*や特別にT88*のような短いコールもあるようですが、申請料が高くなったりするようです。
特別コールサインについては一般個人コールサインを持っていないと取得できないようです。)
・有効期間は、1年です。ただし、特別コールは7日程度となるようです。
・工事設計については基本的に求められません。パラオで認められているバンド内であれば持ち込んだ無線機による送信も可能ですし、
現地では日本人が運営するレンタルシャックと呼ばれるゲストオペルームがあります(有償)ので、こちらをお借りすることも可能です。
不安であれば、申請書に別紙をつけて持ち込む無線機の仕様などを記載しておけばダメなら連絡があるでしょう。
・日本の1アマ〜4アマであれば、パラオでの資格階級は、従事者資格/General、局資格/Primaryが指定されます。
これらはいずれもパラオ内最上級の資格です。
・MPIICに聞いたわけではありませんが、ネットでの情報として、バンドは第三地域、出力は上限2kwとあります。
・MPIIC担当部署連絡先 http://www.palaugov.net/PalauGov/Executive/Ministries/MOCAT/MOCAT.htm
このリスト内の「Ministry of Infrastructure, Industries &
Commerce」宛てに電子メールを送ると、担当者から返事が来ます。
もちろん英語です。分からないことはよく確認してください。特に手数料は改定されていることもありますから、
要注意です。
1.許可を受けることができる人
・日本の無線従事者免許証(アマチュア無線技士及びアマチュア無線局を操作できるプロ資格を含む)を有すること。
・渡航予定日で入国できる残有効期限のある旅券(パスポート)を取得済みでコピーを提出できること。
・無線従事者免許証の英文証明のコピーを提出できること。
・申請料金を支払うことができること。
(パラオでの申請に日本の無線局の開設有無は問わないようです。)
2.取得方法
大まかな流れとしては、
1.申請書に必要事項を記入(申請書は、英語で記載すること)
2.申請書類一式を提出する
3.許可証を受け取る
2−1.申請書 (私が実際に提出した書類のサンプル)
・申請書への添付書類 無線従事者免許証英文証明(コピー可)、パスポート(身分事項のページのコピー)、
日本の局を開設している時は無線局免許状の英文証明(コピー可)、(挨拶文と渡航予定日などを書いた手紙)
・免許証及び免許状の原本のコピーは必要ありません。日本語は読めないので英文証明のみでいいとのことです。
英文証明は原本でもコピーでも可ですが、原本を提出しても返還はされません。
・申請書には、けっこう細かいことが書かれていますが、MPIICの担当にメールで確認したところ、全部埋める必要は
ないようです。サンプルの通り、結構空欄だらけでもライセンスが届きました。
記入必須事項
APPLICANT-To be completed by all applicantsの全項目
DESCRIPTION OF APPLICATION AND AMATEUR STATUS – To be completed
by all applicantsのNewにチェックを入れる。
あとは、自分のわかる範囲や状況に応じて記載すればよいでしょう。
・ライセンスは、国際郵便で申請書を送ると、国際郵便で日本の住所に送ってくれます。
・申請料は、申請基本料$10+コールサイン指定料(基本は$10、リクエストしたら$50他)。
なので、コールサインはMPIICに任せますよというのが一番安いので、この場合$20です。
・申請書そのものは様式が変わるといけないので、都度MPIICに連絡をして入手して下さい。
(電子メールで申請書を添付ファイルで送ってくださいとメールしたら送ってくれます)
2−2.申請書類を提出する(2012.3.28に郵送で送りました)
・申請書、無線従事者免許の英文証明(あれば無線局免許状のコピー)、パスポートのコピー、申請料を同封。
(ライセンス返送のための郵送料の同封は不要です)
申請料はUS$現金のみです、小切手などは受け付けられません。現金は外から見えないように封入しないと、
盗まれる可能性がありますから用心して下さい。念のため記録付にするといいでしょう。
・2012.03現在のMPIICの住所です。
DIVISION OF COMMUNICATION
BUREAU OF COMMERCIAL DEVELOPMENT
MINISTRY OF Public Infrastructure, industries & commerce
P.O. BOX 1471, KOROR, PALAU 96940
TEL. (680) 767-4343 FAX: (680) 767-3207
・住所を書くとき、PALAUは大きめに書いた方がいいです。私も大きめに書きましたがそれでも郵便局員にペルーですね?と
読まれてしまいましたので、誤送を防ぐためです。
・パラオでは速達郵便は取扱いがありませんから、速達にしても料金が無駄になるだけです。
また、基本的に現金書留以外で現金をで郵便を送ることは国内的にはNGとなりますから、現金が入っていることは郵便局員には
告げない方がよいでしょう。$20なのでなくなったらなくなったで割り切りましょう。
どうしてもという場合はMPIICに相談すれば、振込先とか教えてくれるかもしれません。
2−3.受領確認メールが届く (私の場合は2012.04.12に届きました。到着まで15日要しました。)
・MPIICの担当者から申請書が届いた旨のメールが届きました。(担当者により対応が違うかもしれません)
3.許可証を受け取る (発給日は2012.04.13、切手の消印も13、許可証がポストに届いたのは2012.04.23、到着まで10日)
・パラオでは、原則として翌日までにライセンスを発行するようです。(ただし、土日とパラオの祝日は除きます)
・国際郵便で申請書に記載した日本の住所に届きます。
約1か月は郵送日数です。なので、遅くとも運用希望日の1.5か月前までに出さないと難しいと思います。ライセンスは1年間有効ですから、
早めに出しておく方がよいでしょう。
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