平成30年4月期 第二級アマチュア無線技士 無線工学問題分析
自己採点点検のついでに作りました。最新の試験の傾向ですので、今後受験される方の参考になれば幸いです。
なお、個人的には「難化」していると思います。
私の受験会場(名古屋)では、出願者数39名、合格者数13名で、合格率33%でした。
一番前の席だったので、棄権者数はわかりません…
難度評価 … A:易しい / B:ちょっと難しい / C:難問
過去問まんまはA 計算など必要な過去問はB(数字も解答もそのままの過去問はA) それ以外はC
全て個人的な感想です。文系なので計算、回路図系問題は理系の方とは乖離があると思います。
コメントないのは、何のひねりもない「過去問そのまま」なのでコメントもありません。
赤文字は私が落とした問題です。
番号 | 難度 | 文章 | 計算 | 新問 | 変形 | 過去 | コメント |
1 | B | 〇 | 〇 | 簡単な公式を理解していれば解答できる簡易な問題でしたが、私は捨て問として扱っており、公式を知らずに落としました。こんな簡単ならやっとけばよかった(泣)と試験後後悔した問題です。 | |||
2 | A | 〇 | 〇 | ||||
3 | B | 〇 | 過去問の題意違い まぐれ当たり。 | ||||
4 | B | 〇 | 〇 | 過去問の数値違い | |||
5 | B | 〇 | 〇 | 過去問の数値違い | |||
6 | B | 〇 | 〇 | パッと見は過去問っぽいですが、しっかり変形引っ掛けです。図1のFET記号がいつもの過去問とは矢印が逆(今回はP型)になっていますので、当然過去問とは解答が変化します。 | |||
7 | A | 〇 | 〇 | この問題は問題集でも同一変形パターンが数多く掲載されており、変形が常と認識して上手にパターンを見抜いた学習すれば、正直、空欄Aだけ回路図のFET廻りを注意して見れば、後は過去問そのままなので解答は容易だと思います。空欄A以外でひっかけられたら私も誤答していたと思います。 | |||
8 | A | 〇 | 〇 | ||||
9 | A | 〇 | 〇 | ||||
10 | A | 〇 | 〇 | ||||
11 | B | 〇 | 〇 | 影像周波数を求める問題は、今まではVHF帯あたりの周波数で、かつ文章のみで出題されており、今回のようにブロック図を用いて出題されるのは新パターンですが、文章のみか図があるかの違いで、冷静に対応すれば解答は容易かと思います。今回の周波数はHF帯でありながら単位は[MHz]で表記されていました。私は、ここは理屈も含めて十分対策していたので迷うことなく完答しました。 | |||
12 | C | 〇 | 〇 | 過去問の変形で、空欄Bがいつもと解答が違い、空欄cの特性図が追加されました。私も解答できず落としました。「~などがある」というくだりの文章は、他は何かという発展的な学習をしていれば対応可能でした。 | |||
13 | A | 〇 | 〇 | 過去問の数値違い。このアンテナの波長からコイルかコンデンサかを求める問題は、数値違いが常です。 | |||
14 | A | 〇 | 〇 | 過去問そのまま。計算問題としてはめずらしく、数値も同じ。数値が違ってもこの問題はある程度パターンがあるので、パターン内なら解答は容易。 | |||
15 | C | 〇 | 〇 | 【1アマ過去問】 H28年12月期A-19問題から降りてきた問題です。 コリニアアレーアンテナというアマチュアでは馴染みの薄いアンテナの問題でした。私も?でしたが、文章を何度も読んでかなり地力を総動員して、運もあり、正答できました。 |
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16 | A | 〇 | 〇 | ||||
17 | C | 〇 | 〇 | 【1アマ過去問】 U/Vのフェージングについての問題ですが、いつものラジオダクト系の問題ではなく、1アマから降りてきた新問でした。1アマでは数度既出の問題です。選択肢のうち3つはHFの電離層反射波に対するものだったので早々に除外できましたが、残り2つは見たこともない選択肢で、かなり迷って、名前の小難しい方を選んで…誤答しました。 | |||
18 | A | 〇 | 〇 | こちらはいつものラジオダクトのそのまんま過去問 | |||
19 | A | 〇 | 〇 | 問題集ではB問題で見かけた問題ですが、A問として出題されましたので一応変形にしていますが、B問対策ができていれば解答は容易だと思います。 | |||
20 | C | 〇 | 〇 | 回路の理屈が分かっていないと正答は導き出せないと思います。過去問として類似問題はありましたが、解答の選択肢は異なりましたので、過去問演習では攻略できず(私)、また、某ネット掲示板でも正式解答発表まで意見が分かれた難問です。もちろん落としました。 | |||
B-1 | A | 〇 | 〇 | ||||
B-2 | A | 〇 | 〇 | ||||
B-3 | A | 〇 | 〇 | ||||
B-4 | B | 〇 | 〇 | 鉛蓄電池の容量を問う文章題で、通常「直列」で出題されますが、今回は「並列」で出題されました。直列と並列の違いを理解していれば解答は容易ですが、過去問回しでは難しいと思います。私はたまたま実際に単4電池をつないでテスターで電圧がどう変化するかを興味持ってたまたま実験してみたので、完答できました。 | |||
B-5 | A | 〇 | 〇 | ||||
集計 | 18 | 7 | 2 | 6 | 15 |
分析してみると、過去問そのまま(計算の数値違い含む)は15問(75点)で約6割なので、素直な過去問回しでは合格はできなかったと思います。
1アマから降りてきた
新問2問を含め、難易度高いのが4問、応用力を問う変形(ひっかけ)も6問と多い印象です。
そして、過去問数値違いを含め、計算問題は7問あり、計算全捨て(私の最初の方針)だったら、もうそれ以上の誤答は1問もできない訳で、確実に不合格でした。
やはり、計算問題は、やれるのだけでもやれるようにしておくのは重要です。
B問題は、安定して点が取れると思うので、ここは要反復練習です。
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