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RHM12 レポート  

 2022-09-04 作成
- -訂

  • このページでは、2022年8月に、ローバンド帯1.9MHz(トップバンド)/3.5MHzへのQRVのために新調したRHM12の実証記録(レポート)を公開しています。


導入の経緯

  • 2022年年初に104エンティティでDXCC入りを達成し、更に夏にかけてはchallengeも意識してマルチバンドでのニューエンティティ獲得を目指してトータル400challengeまで実績を重ねて来ましたが、これから冬のローバンドシーズンに向けて、運用実績のない1.9MHzと、ほぼない3.5MHzのニューエンティティ獲得に向けて、まずはQRVできる環境作りを始めることとした。

  • 実態調査

    • 1.9MHz … リグあり、リニア対応、アンテナがない。

    • 3.5MHz … リグあり、リニア対応、MP1ポータブルアンテナがある。

      • 問題点 MP1は、コイルが中間部にあるため、コイル調整時にアンテナ全体を一旦降ろす必要があるため、移動運用時フィールドでの調整がやりにくい。全体的な重量もあり、重量のあるコイルが中間にあるため、不安定。固定運用では、新居のバルコニーではアースの関係でMP1はローバンドがうまく共振しない。ハイバンドも飛ぶが受けが非常に悪い。うまく使いこなせていないのが原因。

  • ダイポールなどの展開敷地が必要なアンテナを除き、軽量で調整がしやすく、1.9MHzまで対応できるアンテナは、RHM12かHFJ350の2択となる。

    • RHM12 1:軽量で安定感がある、2:調整部が最下部にある、3:オプションコイルで1.9/3.5MHz対応と条件を満たした。耐電力はSSB:120W/CW:40Wと移動で扱う50Wには少し及ばないが、外気が冷える冬の夜なら冷却効果が期待でき、50Wでもなんとかなると考えられる思う。

    • HFJ350 1:RHM12より軽量である 2:調整部が最上部(ロッドアンテナ部分) 3:オプションコイル1.9MHz(3.5MHzは標準付属) 4:RHM12より安価 5:耐電力はあまり変わらない

    • どちらも軽量であるが、調整のしやすさはRHM12が圧倒で、他の性能はあまり変わらないことから高価ではあるがRHM12を選択した。


初回フィールドテスト 2022-08-26 19:00-21:00

  • 装備は、移動運用で既に実績のあるFT857DM+自作デジタルユニット+マグネット基台+マグネットアースMAT50で、車の屋根にセットした。

    • 1.9MHz / まずは初トップバンドデビューを果たすため、FT8の国際周波数1840kHzの調整を開始しました。
      ロッドアンテナ、コイルともに全長で、SWR1.85、最良点はSWR1.07ですが、まだ長い方に調整する必要があるがもう伸ばせないため、試験運用を開始しました。しかし、数分でリグにHSWRが表示されましたので再調整。色々試したところ、マグネットアースを基台にギリギリまで接近させると、SWRを若干寄せることが出来、他は同じ条件でもSWR1.35まで下がりました。

    • 3.5MHz / 3573kHz(DX)も、ロッドアンテナ、コイルともにほぼ全長でSWR1.85で、これが最良点でした。見えていたDXを呼びましたがコールバックはありませんでした。3573kHzで既に全長ですので、3531kHz(国内)は、プアでした。

  • アンテナの問題点は見えて来たので、運用可能な1840kHz/50Wで、回り込み、ノイズ、コイルやリグの発熱具合などの他の事項を確認するため、JA14局とQSOし、初トップバンドデビューとなりました。


調整(アース強化) 2022-08-28

  • 先日のフィールドテストで発覚した共振しない問題は、ほぼアース不足と考えられるので、マグネットアースを自作して試してみました。
    マットのサイズは、大:300×200 小:200×200 ぐらいです。電線は手持ちのIV1.25sqを大5本、小4本使用です。

    市販のマグネットシートにアルミホイルを3回巻し、皮むきしたIV線を放射状にして幅広セロハンテープで貼り付けてあるだけの簡素なものです。MAT50より広い面積で電線本数も多く太く短いアースになっています。裏面がボディへの貼付け面です。ボディが高温になってセロハンが溶けてボディを痛めないためと、少しでも導通をよくするため、裏面はテープなしのアルミのみです。

  • 試験1結果
      08/26
    F/T
    (通常)
    通常
    (MAT50
    2枚)
    通常
    +小1枚
    小1枚 小1枚
    大1枚
    1804 × 4.96
    全×
    3.26
    全×
    3.51
    全×
    3.08
    全×
    1840 1.35
    290
    1.13
    258
    1.03
    240
    1.05
    240
    1.04
    240
    1908 - 1.08
    102
    1.07
    93
    1.06
    93
    1.04
    89
    3531 × 1.52
    1.58
    287
    1.57
    287
    1.58
    287
    3573 1.85
    285
    1.51
    278
    1.56
    273
    1.56
    275
    1.53
    274

    凡例 全:全長(290)、×:共振せず -:未試験

    • 試験1総評 : なぜか先日のフィールドテストより全て値が良いです。不審に思い気づいた点が、ドアの開閉状況がSWRに影響を与えるということです。ハッチと左後ろのドアを全開でテストしていましたが、フィールドでは調整時は左後ろドアのみ全開、また、実運用ではドアは全閉ですので、試験や調整は実運用である全閉で行う必要があります。

  • 試験2(ドア全閉)結果
      小1枚
    大1枚
    大1枚 通常
    +大小1枚
    (全4枚)
    1804 4.29
    全×
    4.42
    全×
    4.74
    全×
    1840 1.08
    250
    1.09
    251
    1.09
    251
    1908 1.05
    100
    1.02
    101
    1.02
    103
    3531 1.48
    1.47
    1.48
    3573 1.47
    277
    1.45
    277
    1.46
    277

    • 試験2総評 : ドアを全閉した結果は、1804kHzが更に悪化しましたが、他は若干長めになった程度でフィールドテスト(MAT50 2枚)よりは良い結果です。しかし、1804が共振しないのと、3531が全長ですので、場所により変化したときに調整する余力がなく、適切ではありませんので、改良が必要です。今回のマグネットアース組み合わせではあまり変化がなかったので、アースの強化はこれが限界と判断し、マグネットアースは大小1枚にて運用で問題なさそうです。


調整(ロッドアンテナ改良) 2022-09-03

  • 先日のテストで、アースの強化は限界(車両のボディ面積などが要因)と考え、共振しない1804kHzと全長である3531kHzのためにロッドアンテナを延長して試験することとしました。純正のロッドアンテナは2120mm、以前ATAS120用に購入した2550mm(後述の高ナット込みの長さ)のロッドアンテナを使用して試験を行いました。ちなみにATASにロッドアンテナは重すぎて、お蔵入りしていたものです。

  • 2550mmロッドアンテナは、取り付け部がM10のおねじです。RHM12のロッドアンテナ取り付け部はM6のめねじですので、M10-M6の異径高ナットを調達しましたが、これが結構苦労しました。M10-M8なら安価で多数あるのですが、正直M10-M6は1店舗だけでしかも1k円と高価でしたが、調達できました。

  • 試験は、1804kHzでロッドアンテナ全長+コイル全長から開始しましたが、コイルを最短にしてもまだ長いため、ロッドアンテナを1段落として試験、しかし、1908kHzでまだ長すぎるため、更にロッドアンテナ2段目を100mm出しまで落として2165mmで行いました。

  • 試験3(ドア全閉+ロッドアンテナ2550mm)結果
      長ロッドアンテナ
    -1段
    長ロッドアンテナ
    -1段
    2段目100mm出し
    1804 1.02
    158
    1.11
    265
    1840 1.02
    78
    1.07
    183
    1908 ×
    最短
    1.06
    最短
    3531 - 1.48
    273
    3573 - 1.47
    260

    • 試験3総評 : 結論としては純正アンテナに対して、45mm不足していただけでした。いままで全く共振しなかった1804kHzも最長265mmで全長290mmに対して調整余力も残っていますし、ロッドアンテナでの調整もできますからかなり調整範囲が広がったと思います。なお、時折強い風が吹くとSWRが不安定になる現象も確認できました。調整試験で何度も着脱していたので若干ゆるい所があったのかと思います。各所ネジなどはよく締めることを徹底したいと思います。

  • これで1.9/3.5MHzのFT8周波数は対応できましたので、改めてフィールドテストを実施したいと思います。


 

 

 

 

de JQ2MPJ 湯浅 徹

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